著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

11日のビットコイン(BTC)対円相場は215,452円(3.56%)高の6,267,085円と、先月21日の史上最高値(6,149,997円)を終値で更新。相場は今年の1月3日ぶりに7日続伸となっており、価格形成を主導する対ドル相場でも史上最高値の58,367ドルが目前に迫っている。

この日の相場は、前日の米消費者物価指数(CPI)通過や米追加経済対策案の下院可決で、朝方から材料出尽くし感で売りが台頭。そこに、7年間休眠状態だったアドレスから5,000BTCの送金が検知され、相場は欧州序盤に前日の上げ幅を完全に掻き消した。一方、その後は押し目買いの様相で相場は反発。605万円周辺から下に往って来いを演じ、米失業保険新規申請件数の低下や欧州中央銀行の追加緩和策を追い風に620万円にタッチした。

NY時間の相場は戻り売りが入るもリスオンムードに支えられ底堅く推移。この日は市場の予想物価上昇率を表すブレークイーブン・インフレ率(BEI)が2.28%と年初来高値を2日連続で更新(終日ベース)したことも後押しとなり、NYの引けにかけて一段と値を高くした。

第1図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成

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本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。