著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

5月のビットコイン(BTC)対円月足の終値は、9.1万円高(+ 9.89%)の101.8万円と2ヶ月続伸した(第1表)。4年に1度の半減期を控え、相場は7日に107万円の高値をつけたが、過熱感が出て利食い売りに押されると大量のロスカットを誘発し反落し、半減期2日前の10日には90万円を割り込む場面もあった。一方、半減期後の相場は米国での追加財政出動の可能性や、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がコロナショックの経済への影響が長期化するとの懸念を示したことを手がかりに底堅く推移した。その後も、大口の利食いやハッシュレートの下落が警戒され上値を重くするも、香港を巡る米中関係の悪化を受けた逃避需要が意識され、BTCは100万円周辺で揉み合う展開となった。30日には、ハッシュレートの持ち直しが好感され、相場は7日高値(107万円)と14日高値(106万円)を起点とする下降トレンドラインの上抜けに成功したが、買いは続かず、翌31日には再び同トレンドラインを割り込んだ(第1図)。

第1表:BTC対円月次騰落率 出所:bitbank.ccより作成

第1表:BTC対円月次騰落率 出所:bitbank.ccより作成

第1図:BTC対円チャート 日足 出所:bitbank.ccより作成

第1図:BTC対円チャート 日足 出所:bitbank.ccより作成

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本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。