著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
17日〜23日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比395,834円(3.76%)安の10,129,066円と2週続落した。
週前半の相場下落以降、BTC円は1030万円周辺で底堅い展開が続いていたが、21日の海外時間には、欧州圏の6月HCOB総合購買担当者景気指数(PMI)の下振れを受けた欧州国債の利回り低下がユーロ安を誘発、ドル指数は急伸しBTC相場の重石となった。これによりBTC円は1010万円台前半まで値を下げたが、その後は米国債に押し目買いが入り(利回りは低下)、結局、1030万円近辺まで戻した。
しかし、週末は小動きが続いたBTC円だったが、23日夜から主要アルトが弱含むと、ドル建てでは、5月1日安値(56,500ドル)と5月21日高値(72,000ドル)を基点とするレンジの半値押し(64,250ドル≒1025万円)を割り込み売りが徐々に加速、今朝方には一時1010万円を割り込んだ(第2図)。
第1図:BTC対円チャート 出所:bitbank.ccより作成