著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
5日のビットコイン(BTC)対円は上下に振れ、終値はほぼ変わらずだった。前日の終値にかけて弱含んだBTCだったが、この日はエルサルバドルの大統領選でビットコイン支持派のナイブ・ブケレ氏が再選の勝利宣言をしたと伝わったことや、シカゴマーカンタイル取引所(CME)のBTC先物がギャップダウンして取引を始めたことで、相場は窓埋めを目指して630万円周辺から反発し、米国時間までに646.5万円まで値を戻した。一方、全米供給管理協会(ISM)が発表した1月の非製造業動向レポートで、PMIや各種指数が市場予想を上回ると、BTCは急反落に転じた。この日の米国市場では、4日に放送されたCBSとのインタビューで、パウエルFRB議長が利下げ時期について慎重さを示したことも意識され、米株が反落する中、BTCは上げ幅をほぼ掻き消した。
第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成