著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
14日のビットコイン(BTC)対円は底堅い推移。昨日は614.4万円で寄り付くと、小甘い展開で始まったが、売り一服後は605万円から反発し、欧州時間に入ると下げ幅を解消した。米時間序盤には、暗号資産(仮想通貨)ウォレットを手掛けるLedgerのコネクターライブラリを使用する複数のDAppsで脆弱性が検知されたことや、11月の米小売売上高の上振れを受け、BTCは615万円周辺から一時592万円まで急落を演じた。しかし、Ledgerが脆弱性の修正に迅速に対応したことや、前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米金融当局がハト派に傾斜したことがこの日も意識され、相場は下げ幅を奪回。この日もドル円相場の下落がBTC円の上値圧迫材料となり、相場はプラス圏回復には失敗したが、底堅さを印象付ける値動きとなった。
第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成