著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
10月2日のビットコイン(BTC)対円は上値トライの後反落し、420万円乗せに失敗した。週末に米議会が11月17日までのつなぎ予算案を可決したことで、2日朝方のBTCは407万円から420万円近辺まで急伸すると、それまでのリスク回避ムードが巻き戻した他、BTCはドル建てでも一目均衡表の三役好転が完成し、昨日は28,000ドル水準(≒419.6万円)に乗せ上値を試す展開で始まった。一方、米時間に発表された全米供給管理協会(ISM)の9月製造動向レポートで購買担当者景気指数(PMI)や雇用指数が上振れとなると、BTCは米長期金利の上昇に逆行安となり、ロングの投げを伴って上げ幅を完全に掻き消した。ドル建てでは、終値での200日線や一目均衡表の雲上限の維持に失敗し、27,000ドル台中盤まで押している。
第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成