著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
9日のビットコイン(BTC)は上下に振れるも、終値ではほぼ横ばいとなった。東京時間のこの日の相場は始値近辺で横ばいに終始。中国経済のデフレ懸念が台頭し上値を重くする場面もあったが、当局による景気刺激策への期待で下げ幅は限定された。海外時間からはアルト主導の上昇に連れて一時は430万円に乗せたが、中国景気悪化懸念や、6月から横ばいが予想される7月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え米株や金先物が下落すると、BTCも反落し短くダブルトップを形成。その後、相場はネックラインとなる29,700ドル水準(≒427万円)も下抜け、422.5万円まで押したが、米市場引け後からは買い戻され、始値付近まで回復した。
第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成