著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
12日のビットコイン(BTC)対円は小幅反落。上海アップグレードを前にイーサ(ETH)相場が下落し、東京時間のこの日のBTC相場は404万円から401万円まで小幅に下げたが、ドル建てで節目の30,000ドルとなる同水準で下げ止まった。3月の米消費者物価指数(CPI)は、ヘッドラインが前年同月比と前月比共に市場予想を下回る伸びとなったが、前年比のコア指数が2月から若干加速した。これを受けてBTC相場は一時、東京時間の下げ幅を解消したが、米株先の乱高下に連動する形で反落。その後発表された3月米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、米経済が先月の銀行連鎖破綻を受けて今年の後半にかけて緩やかな景気後退に入る可能性がスタッフから指摘されたことが明らかとなり、米株市場が下げ足を速めると、BTCは30,000ドル水準を僅かに割り込んだ。
第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成