著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
10日のビットコイン(BTC)対円は、昨年12月15日ぶりに終値で230万円を回復。対ドルでは17,400ドルを回復し、FTXショックで割り込んだ昨年6月安値の17,567ドル回復をうかがう展開となっている。東京時間のこの日の相場は、ドル円相場の上昇やアルトコイン相場の上昇に支えられジリ高に終始。警戒されていたパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言が始まると、相場は一時押したが、議長が政策への具体的な言及を控えたことで安心感に繋がった他、世界銀行が主要国中銀による積極的な利上げなどを背景に、2023年の世界経済の成長見通しを引き下げたことが市場では好感され、BTCは米時間に230万円を回復した。
第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成