著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

先週(6月27日〜7月3日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比232,707円(8.18%)安の2,610,914円と反落。対ドルの週足では節目の20,000ドル(≒270万円)や200週移動平均線(22,550ドル≒304万円)の回復に失敗し、19,000ドル台前半まで押した。

先週のBTC相場は、①ギャリー・ゲンスラー米証券取引委員会(SEC)委員長の発言によるアルトコインの値崩れ、②5月の米消費者信頼感指数低下による景気後退懸念、③5月の米個人消費支出(SEC)発表前の米金利低下と株先物急落によるリスクオフの波及、④FTXが渦中のCelsius救済から手を引くとの報道等の悪材料が続出し、290万円から250万円台中盤まで値を落とし、ドル建てで18,800ドル周辺まで押した。

週前半の相場下落によりショートポジションが積み上がったのを狙ってか、週後半にはショートスクイーズが起こり相場は280万円にタッチしたが、すかさず戻り売りが入り上げ幅をほぼ掻き消した。ただ週末にかけては、ISM製造業景況指数の下振れや、スリーアローキャピタル(3AC)のNYでの破産申請等、再び悪材料が続出したが、相場は260万円周辺で揉み合いに終始した。

第1図:BTC対円チャート 1時間足 出所:bitbank.ccより作成

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