仮想通貨取引所バイナンスは、8月24日にビットコイン取引のゼロ手数料プログラムを変更する意向を発表した。この行動は、バイナンスが3月にゼロ手数料取引を停止した後に観察された取引量の90%減少を彷彿とさせる大きな市場の下落を引き起こす可能性がある。

発表によれば、バイナンスは9月7日からビットコインのゼロ手数料取引へのアップデートを実施する計画を明らかにした。バイナンスはBTC/TUSDの現物取引と証拠金取引のゼロ手数料ビットコイン取引を変更する意向だ。

これまで、トレーダーはBTC/TUSDのペアで取引を行う際、メーカー手数料とテイカー手数料がゼロだった。しかし、今後はユーザーのVIPレベルに基づいた通常のテイカー手数料が適用されることになる。それでもなお、ユーザーはBTC/TUSDの現物取引と証拠金取引のペアでビットコイン取引を行う際、メーカー手数料は発生しない。

バイナンスがTUSDに対するビットコインのゼロ手数料取引を廃止することで、ステーブルコインのトゥルーUSD(TUSD)への支持が減少していることを示していると可能性がある。注目すべき点は、ユーザーはファーストデジタルUSD(FDUSD)の現物取引と証拠金取引でビットコイン取引を行う際、メーカー手数料とテイカー手数料がゼロの特権を依然として維持している。

バイナンスがBTC/TUSDの現物取引と証拠金取引のビットコインのゼロ手数料取引スキームを調整することで、市場で再度売りが増える可能性がある。

CoinMarketCapによれば、BTC/TUSDとBTC/USDTのペアはビットコインで最も頻繁に取引され、それぞれ11%と7%を占める。バイナンスがBUSDのサポートを停止し、TUSDをビットコインのゼロ手数料取引の唯一の取引ペアとして指定した後、テザー(USDT)のペアの取引量は大幅に減少した。

今回のケースでは、バイナンスは広く取引されているTUSDから、あまり知られていないFDUSDへと切り替えようとしているようだ。注目すべきは、FDUSDは取引量でトップ10のビットコインペアにランクインしておらず、FDUSDの時価総額は3億2400万ドルとなっている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン