イーサリアム基盤の仮想通貨決済ネットワーク「マティック(Matic)」の価格が1時間で70%ほど急落した。マティックは過去20週間で180%ほど上昇しており、今回の急落は価格操作ではないかという声も出ている。
(出典:Coinmarketcap「マティックの価格推移」)
マティックは10日、価格操作を否定。「我々の財団の口座からトークンが移動したとするFUD(恐怖・不透明感・疑念を抱かせる噂)は完全に根拠がないものだと強く主張する」と述べた。
コインテレグラフのレギュラーコメンテーターであるマイケル・ヴァン・デ・ポッペ氏は、次のように警告した。
「トレーディングにおける第1のルール:爆発的に上昇している緑のキャンドルを買わないこと。FOMO(乗り遅れる恐怖)に駆られて事実を見落とさないこと。いつも後退があることを心得ること」
また仮想通貨アナリストのアレックス・クルーガー氏は、「マティックに起きたことはどのトークンでも起こり得る」と指摘。「時価総額が高いコインに起きたらサプライズだが可能性は否定できない」と警告した。
さらにマティックについて2014年から2016年にはやった草コインのようなスタイルだという声も出ている。
CZ:「大口トレーダーのパニック売りか」
マティックは今年、仮想通貨取引所バイナンスのIEOプラットフォーム「ローンチパッド」に上場したことでも有名だ。
バイナンスのジャオ・チャンポンCEO(通称CZ)は、「我々はデータについて調査中だが、マティックのチームが関与していないことは明らかだ」と主張。「大口トレーダーのパニック売りが原因でだろう」という声明を出した。
また取引所として人々のトレードにどこまで介入するかは難しい判断になるとも述べた。
マティックは、イーサリアムのスケーラビリティ問題の改善を目指している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン