デジタルアーティストのマイク・ウィンクルマン氏(通称Beeple)の最新作「Everydays.The First 5000 Days」がクリスティーズのオークションで6900万ドル(約75億円)以上を集め、NFT(ノンファンジブル・トークン)作品として、主要オークションハウスでは過去最高値で落札された

「Everydaysー」は、2月16日に発行され、2月25日に100ドルで入札を開始。12日に落札となった。今回のBeepleよりも高値で落札されたことがある存命のアーティストはジェフ・クーンズ氏の9110万ドルとデビッド・ホックニー氏の9030万ドルのみだ。

既報のように、「Everydaysー」は14年間にわたり毎日製作された5000枚の画像を組み合わせた作品。社会におけるテクノロジーの執着と恐怖、富への欲望と憤り、米国の不安定な政治的歴史をテーマとしている。

大手オークションハウスであるクリスティーズでは2020年10月にビットコインのブロックチェーンコードで作られたアート作品が13万ドルで落札されたことがあるが、「Everydaysー」はクリスティーズ向けに作られた初めてのデジタルアート作品だ。今回の高値での落札によって、NFTの人気が高まっていることが改めて証明された。

クリスティーズで戦後・現代アート専門家を務めるノア・デイビス氏は次のように述べている。

「Beepleの作品を入手することは世界有数のデジタルアーティストが作成したブロックチェーンそのものを保有できるという、ユニークな機会となる」

NFT市場は過去12ヶ月で爆発的な人気を博している。最近ではNFTトレーディングカードゲームのNBA Top Shotの売り上げが245億円を超えている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン