米ボストンコンサルティンググループ(BCG)は16日、「商品取引業界のブロックチェーン技術使用における真偽の確認」と題したレポートの中で、ブロックチェーン技術が商品取引において必ずしも利点ばかりもたらすものではないと報告した。透明性や効率性を高めるなどビジネスへの応用面でブロックチェーンの良い点ばかりが取りざたされる風潮に待ったをかけた形だ。
BCGは、確かにブロックチェーン技術は商品ビジネスに対する自然な適合のように見えると指摘。とりわけ複数の組織が絡む取引の場合、取引記録の透明性を高めたり改ざんが困難になったりするほか商品の追跡ができることから、配送リスクを減らして信用や効率を高めると解説。また、規制当局に対してコンプライアンスの報告書を提出する手間が省けたりするため、規制面での効率化も期待できるとした。
しかし、BCGは、透明性を高めることはより公平な価格形成へと繋がるが、商品取引における非効率性によって稼ぎを得ている取引業者にとっては「悪いニュース」だと主張。また、ブロックチェーン技術の普及についても一筋縄ではいかないのではないかとみている。
「すでにITシステムのために時には1億ドル(110億円)以上を使った人たちがいるが、彼らはまた商品取引のために投資するのだろうか?」
このようにブロックチェーンの普及を疑問視する点をいくつか列挙しつつもBCGは、ブロックチェーンが「トロイの木馬」となり商品取引の常識を変えていくための議論を巻き起こすという点で、業界の未来を形作るのは間違いないだろうと結論づけた。