バーゼル銀行監督委員会(BCBS)は30日、銀行が仮想通貨のエクスポージャーをTier1資本のわずか1%に制限することを提案した

委員会は仮想通貨を2つのグループに分け、トークン化された伝統的資産とステーブルコインを1つのグループとし、それ以外を2つ目のグループとしている。今回の新提案では、グループ1のデジタル資産は、現行の資本フレームワークであるバーゼルIII内の伝統的な資本資産と少なくとも同等のリスクベースの資本要件の対象となる予定だ。

しかし、ビットコインや主要アルトコインといったグループ2のデジタル資産は上記の要件を満たさない。銀行は、グループ2のデジタル資産に対して、ロングまたはショートポジションのいずれかで、その総資本または純資産価値の1%のみを所有することになる。

さらに、バーゼル委員会は、銀行がグループ2のデジタル資産に対して1,250%のリスクプレミアムを採用することを検討している。銀行は100ドルの仮想通貨を保有するごとに、1250ドルの法定通貨を保有することが求められるものだ。これに対し、株式は通常、企業の信用格付けに応じて、名目値に対して20%から150%のリスクプレミアムが付与される。バーゼルIIIでは、銀行のリスクアセットがTier1資本の10.5%を超えないことが、レバレッジを適正に保つための条件となっている。

この動きは、議論の余地なく、銀行はビットコインを1000万ドル購入するごとに1億2500万ドル相当のリスクウェイト資産をポートフォリオに追加する必要があり、リスクウェイトプレミアムが少ない資産に比べてはるかに収益性が低くなるため、将来的に不安定な仮想通貨を購入することを著しく制限する可能性がある。バーゼルIIIは、先進国のほぼすべての金融機関が遵守すべき国際的な規制協定。