インターコンチネンタル取引所(ICE)が手がける仮想通貨プラットフォームのバックトは13日、ビットコイン先物開始に向けたテストを7月に開催する見込みと発表した。バックトのビットコイン先物はビットコインETF(上場投資信託)承認よりポジティブな材料とみる市場関係者もいる

バックトのケリー・レフラーCEOは13日にブログを更新し、ビットコイン先物の進捗を報告。「CFTC(米商品先物取引委員会)と顕密に連携」してトレーディング、透明性、市場の透明感、規制順守を同時に達成する契約の実現に努めてきたと述べた。

レフラー氏は、具体的な開始予定日は明らかにしなかったものの、「今後数週間、顧客と協力して先物とカストディのユーザー・アクセプタンス・テスティング(TAT)に向けて準備を進め、7月にも開始をする」と述べた。

またレフラー氏は、同日に取引できる先物と月ベースの先物の2種類を立ち上げると述べた。

バックトは、現物受け渡しのビットコイン先物を計画。現物受け渡しは、投資家が先物の指定受渡日に現物であるビットコインを受け取る。現金で受け取るシカゴオプション取引所(CBOE)と米シカゴ先物市場(CME)のビットコイン先物とは異なる。

このため、ビットコインの保管方法をめぐってCFTC(米商品先物取引委員会)が難色を示していると報じられていた

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バックトは対応策として、ニューヨーク州の規制当局に信託会社として運営する許可を申請していることを発表。デジタル資産に対する登録済みのカストディアンになる方法を選んだ。

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