米インターコンチネンタル取引所(ICE)が保有するデジタル資産取引プラットフォームのバックト(Bakkt)は3月30日、ウォレットアプリ「Bakkt App」の提供を開始した。バックトは、2019年からスターバックスと提携し、2020年に50万人のユーザーを対象にテスト運用を行っていたが、ようやく本格リリースとなったようだ。

アプリではビットコインだけでなく、ポイントやクーポンといった資産を使って支払いに用いることが可能になる。スターバックスやゴルフナウ(GolfNow)、ベストバイ(BestBuy)、チョイスホテル(ChoiceHotels)など75以上の主要ブランドがアプリ利用者に対して割引価格のギフトカードなどの特典を提供している。

さらにアプリではスターバックスカードの残高管理や、スタバのカードに入金する機能も組み込まれている。そのほかにもビットコインやポイントをゴルフでのラウンド料金にアプリ内で変換することも可能になっているなど、キャッシュレス全般の利用を促すようになっている。

バックトの発表によると、Bakkt Appは消費者が持つ仮想通貨やポイント、ギフトカードなど「1.2兆ドルのデジタル資産」の消費を促す狙いがあり、「消費の拡大や決済コストの削減、加盟店のロイヤリティプログラムを強化するために設計」されたという。

「一般的な消費者はギフトカードやポイント、ビットコインなど、豊富なデジタル資産を保有しているが、その価値を適切に追跡し、活用するためのツールがなかった」

仮想通貨業界では決済分野の競争が激化している。ペイパルは2900万の加盟店向けに仮想通貨決済を展開し、VISAは同社のクレジットカードネットワークでUSDCを利用可能にした。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン