米資産運用大手のフィデリティ・インベストメントはビットコインETF(上場投資信託)の申請書類を米証券取引委員会(SEC)に提出した。
SECのウェブサイトに掲載されたフォームS-1によると、フィデリティが申請したビットコインETFの名称は「Wise Origin Bitocin Trust」。複数の価格指数を基にしたフィデリティ・インデックスPRを使ってパフォーマンスを追跡する。
目論見書には次のように書かれている。
「本信託は、ビットコインへの直接的なエクスポージャーを提供する。そして本信託はインデックスの計算に使用されているものと同じ方法で評価を行う」
ファンドはデラウェア州で設立され、フィデリティ・デジタル・アセット・サービスがカストディアンとされている。
フィデリティ・インベストメントは、ビットコインETFによって「ビットコインを直接保有したり送金したりすることに伴う潜在的な参入障壁やリスク」なしに、伝統的な証券会社の口座を通じてこのファンドにアクセスすることができることを強調。これまで他社が申請したETFと同様に機関投資家の窓口となるとしている。
米国では2017年の強気相場以来、ビットコインETFの申請が行われてきたが、全て却下か申請を取り消しており、実現した例はまだない。しかし、最近はビットコインがアセットクラスとして成熟してきているという認識が広まり、ビットコイン支持者の中では潮目が変わってきているのではないかとの期待が高まっている。
こうしたこともあってか、米国では2021年に入ってビットコインETFの申請が相次いでいる。
19日にはゴールドマン・サックスがビットコインETFである「Autocallable Contingent Coupon Coupon ETF-Linked Notes」を申請。さらに22日にはスカイブリッジも草案をSECに提出した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン