ビットコイン(BTC)現物ETFの承認期待が高まる中、投資会社ARKインベストメントは、グレイスケール・ビットコイン投資信託(GBTC)の株式を売却していることが明らかになった。

コインテレグラフが入手した取引通知によると10月23日、ビットコイン支持派の投資家キャシー・ウッド氏が率いるARKインベストメントは、自社のARK Next Generation Internet ETF(ARKW)から100,739株のGBTC(約250万ドル)を売却した。

この取引は、GBTCが5月以来の高値である24.7ドルに達したタイミングで行われた。TradingViewのデータによると、GBTCは年初来で200%以上、過去30日で約30%上昇している。

GBTCの売却は、ARKが2022年11月にARKWに450,272株のGBTC(約450万ドル)を追加して以来、初めて公式に報告された取引となる。

最新のGBTC売却額は、10月23日時点でARKWのポートフォリオに保有されているGBTCの価値の約2%に相当する、1億2260万ドル。GBTCはARKWの最大の資産で、ポートフォリオの10.4%を占めており、続いてコインベース(9%)とRoku(7.4%)の株式が続いている。

The ARK Next Generation Internet ETF’s top three holdings by weight. Source: ARK

ビットコイン強気派のサムソン・モウ氏によると、ARKのGBTC売却は、同社が米国証券取引委員会(SEC)からビットコインベースのETFの上場許可を待っている可能性を示唆している。グレイスケールは10月19日、SECに新しいビットコインETF登録届出書を提出しており、ARKは10月11日にビットコイン現物ETFの申請書を修正した。

モウ氏はコインテレグラフに対し、「GBTCのディスカウントが縮小し、自社のETF申請が保留されていることから、ARKが今GBTCを売却するのは理にかなっている」と述べた。

一部のオンライントレーダーは、ARKがビットコイン現物ETFの承認を得た場合、同社は自身のETFをARKWの最初の保有資産として配置し、GBTCを売却する可能性があると推測している。

ARKはGBTCのほか、ARKWから32,158株のコインベース株と、ARK Fintech Innovationファンドから10,455株のコインベース株を売却し、合計で340万ドルを調達した。また、投資会社は10月23日にARKWに32,158株のロビンフッド株を追加し、30万ドルを投じた。