アービトラム財団への750億ARBトークン（約1330億円）の資金供給提案が、ARBコミュニティ内で議論を巻き起こしている。
アービトラムDAOによるAIP-1提案によると、750億ARBトークンは、「特別助成金、適切なサービスプロバイダの払い戻し、アービトラム財団の継続的な管理および運営費」に充てられる予定だ。執筆時点でトークン保有者の７０％以上がこの動きに反対している。
コミュニティメンバーからの反発を受け、同財団は4月2日のフォーラム投稿で、AIP-1は提案ではなく承認済みであると述べた。また、トークンの一部はすでにステーブルコインと交換されたという。これは、数億ドルの予算と配分は、オンチェーンのガバナンスプロセスの対象とはならないことを意味する。
過去数日間で約5000万ドル（約56億円）相当のARBトークンがオンチェーンで移動された。財団は、4000万トークンが金融市場のベテラン投資家に融資として割り当てられ、1000万トークンが運営費用のために法定通貨に換算されたと述べた。
6/ Regarding the on-chain transfers of 50M $ARB tokens, 40M $ARB tokens have been allocated as a loan to a sophisticated actor in the financial markets space. The remaining 10 million has been converted to fiat and dedicated towards operational costs.
— Arbitrum (,) (@arbitrum) April 2, 2023
アービトラム財団は、最初のガバナンス試みについて、決定が正確に伝えられておらず、コミュニケーションにも問題があったために失敗したと主張した。
"AIP-1の起草における間違いは、この提案がアービトラムDAOと、DAOに奉仕するために設立された財団の両方の初期設定として承認機能の意図があることを、最初に指摘しなかったために起こった。（中略）AIP-1のポイントは、事前に行われたすべての決定事項をコミュニティに知らせることだった。"
ガバナンスフォーラムでコメントしたコミュニティメンバーは、アービトラムチームが「ロックされたトークンとしてコミュニティに通知されたトークンを売却している」と指摘し、「すべてのトークノミクスページでは、ユーザーエアドロップおよびDAOエアドロップトークンのみがアンロックされ、残りのトークンは2024年3月にアンロックされるはずだ」と主張している。
Arbitrum foundation made a proposal (AIP-1) to allocate 750M ARB tokens for admin and op costs, but $ARB holders voted against it
— Eden Au (@0xedenau) April 2, 2023
Now they said the vote was just a formality, and they have already spent 50.5M (6.7%) of the proposed 750M $ARB
Your vote is not vote pic.twitter.com/lvhBbBesum
また、米国の証券法の下では、予定されている販売が詐欺と見なされることや、ARBトークンを購入したりエアドロップを請求したりした米国市民が「法的救済を受ける資格がある」と指摘する者もいる。
あるコミュニティメンバーは、「私は弁護士と協力して、今後数日間で証券詐欺訴訟を提起する予定だ。アービトラム財団はただちに、承認もなく、法の規定に反して行われているトークンの違法販売を停止するよう助言される」と述べている。