米連邦控訴裁判所は、インサイダー情報を利用して非代替性トークン(NFT)を取引したとして有線通信詐欺とマネーロンダリングの罪に問われたオープンシー元マネージャー、ネイサニエル・チャステイン氏の有罪判決を破棄した。
木曜日に出された第2巡回区米連邦控訴裁判所の判断によると、陪審への説明に誤りがあり、陪審は従来の財産的利益の横領ではなく、不道徳な行為に基づいてチャステイン氏を有罪とする可能性があったという。これは連邦詐欺法の適用要件に反する。
「チャステイン氏は、従来の財産権に結び付かない無形の利益を横領した場合でもオープンシーの財産を詐取したと陪審が判断できるとした地裁の指示は誤りであり、この誤りが陪審の判断に影響を与えたと主張している。我々はこの見解に同意する」と判決文は述べている。
チャステイン氏は、2021年に購入・売却したオープンシーのNFTコレクティブルに関連して、2022年6月にインサイダー取引の罪で起訴された。2023年には有線通信詐欺とマネーロンダリングで有罪判決を受け、禁錮3カ月と5万ドルの罰金が言い渡されていた。
コインテレグラフの報道によれば、チャステイン氏は2024年初めに控訴し、NFT関連情報は保護対象となる財産には該当しないと主張した。
「すべての機密情報が財産であるとは限らない」と控訴理由書には記されており、「オープンシーは、私が同社プラットフォームを利用して特集NFTを売買した際に手数料収入を得ており、私の取引で利益を得ていた」とも述べられている。
オープンシーは累計取引額400億ドル超を誇る世界最大のNFTマーケットプレイスで、2021〜2022年のNFTブーム期には2022年1月に月間取引額が50億ドルに達した。
そのピーク以降、NFT市場全体の低迷に伴いオープンシーの取引額も大幅に減少しており、6月の取引額は約8,200万ドルだった。
それでも、Duneのデータによれば、同社は創業以来で累計9億4,400万ドルの収益を上げている。
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