ApeCoin(APE)は、わずか3日間で約40%下落した。

ダッチオークションなし

APE価格は、4月28日に27.57ドルを記録し、3月中旬のデビューから2,650%以上上昇した。

しかし、Bored Ape Yacht Club(BAYC)NFTコレクションの製作者であるユガ・ラボが、「Otherdeed」と名付けられたOthersideメタバースのランド(土地)の詳細を発表した後、トレーダーはポジションを解消し始めた。

メタバースの土地区画をダッチオークション方式で販売すると予想されていたが、ユガ・ラボは一律305APEで販売すると発表した。これによって人々がAPEをため込む必要性が低下し、需要の低下につながった可能性がある。

APEはユガ・ラボの発表から3日後に17ドルという安値まで下落した。

APE/USD four-hour price chart. Source: TradingView

さらに、ユガ・ラボがOtherdeed NFTの発行を制限。第一弾として、1ウォレットあたり2NFTから開始することを決定したことで、売りが加速した。これもAPEトークンの需要を押し下げる一因となった。

APEは押し目狙いか?

APEは、ユガ・ラボのすべての製品・サービスの主要決済トークンとして機能する。さらに、APE保有者にコミュニティメンバーの提案に対する投票権を与える自律分散型組織「ApeCoin DAO」内のガバナンストークンでもある。

しかし、最大の特徴は、APEがユガ・ラボ自身と密接な関係にあることだ。ユガ・ラボは、デビューからほぼ1年で評価額が40億ドルに達した優良なスタートアップ。そのため、すべてApeCoinで支払われるメタバースの土地販売への期待は、現在進行中の売りを吸収する可能性がある。

世界有数のNFTマーケットプレイスであるオープンシーも、4月30日に自社プラットフォームでの支払いにAPEの利用を開始したと発表。一方、ユガ・ラボはApeCoin DAOに、APEがイーサリアムから独自のブロックチェーンに移行できるかどうかの投票を行うよう要請している。

独立系市場アナリストのLoma氏は、Otherside NFTの発行をめぐる「関心と憶測」を理由に、価格が下落する中で、APEの底打ちの可能性を示唆した。

「弱気市場の押し目買いは、皮肉にもAPEと関連エコシステムを選択しているようだ」と指摘し、こう付け加えた。

「ミント-ハイプが停止した後、良い買いの機会になるだろう」