米国のアナリストトッド・ゴードン氏は、「ビットコイン価格が4000ドルまで下落した後、2019年までに1万ドルを回復する」と22日のCNBCの番組で予測した。ゴードン氏は、投資情報サイトのトレーディングアナリシス・ドット・コムの創業者でテクニカル分析に定評がある。

 同氏は、ビットコイン価格は「美しい上昇トレンド」にあって、最近の1万9000ドルからの調整も2015年からの上昇分を考えれば「とるに足らない」と話した。また、ビットコインはボラティリティが高い相場であることを強調。現在、高値から下値までの幅は平均で17%とビットコイン史上で最も低い水準にあるとした上で、「1週間に高値と下値の幅が20,30,40%と変動したこともあるから、もし今私が30%損失したとしても、2週間もあれば十分取り戻せる」と主張。「予定通りだよ」と強気な姿勢を示した。

 同氏によると、仮想通貨市場は「多くの部分がテクニカル要因」で動かされており、テクニカル分析をして市場心理を見極めればすぐに失った損失分を取り戻すことが可能だという。またビットコインの価格チャートには、伝統的な線形グラフ(linear)ではなく少し複雑だが片対数グラフ(semilog)を使うべきとアドバイスした。

 ゴードン氏は仮想通貨以外のトレードもしている。例えば、原油価格が41ドルだった2015年11月に同氏は、さらに50%近く下落して26ドルになると予測。実際、翌年の2月に原油価格は26.5ドルまで下がった。

 ビットコインに強気なアナリストは多く、6月初めには米調査会社のトレフィス(Trefis)は、下方修正しものの年末のビットコイン価格を1万2500ドルと予測した。トレフィスの分析はビットコインの需要と供給といったファンダメンタルズに基づいている。また先週にはウォール街のアナリスト、スペンサー・ボガート氏がビットコイン価格は年末までに少なくとも1万ドルを超えると予測。大手企業による仮想通貨市場への相次ぐ参入は、ビットコインが長生きするというストーリーを確かなものにし、ビットコインの未来に全体としてポジティブ要因だと述べた。