Scope Markets Kenyaのリサーチ&マーケットアナリストであるルファス・カマウ氏は、取引所にBTCを保管することも価格下落の要因になると主張している。

カマウ氏は、BTCを取引所に置いておくとなぜコインの価格が下がるのか、自身の考えを説明した。カマウ氏は、取引所でBTCを買うことは借用書(IOU)を買うことにしかならないと考えており、これを同氏は "紙切れのビットコイン(paper Bitcoin)"と表現した。

また取引所は高い出金手数料など、BTCの出金を思いとどまらせる方法を多く作っていると指摘。さらに、取引所はステーキングサービスを提供することで、BTCを取引所に留めておくことを奨励している。

カマウ氏によると、これは、取引所が預かったビットコインを他の買い手に売る一方で、IOUの所有者はBTCの年率利回りを得て満足したままであるためだという。

このプロセスにより、取引所がビットコインを「印刷」できるため、取引所にBTCを保管している投資家は赤字になり、供給量が増えれば価格が下がると主張した。また「ビットコインで世界を変えたいなら、論理的にやるべきこと」として、取引所で保有しないようユーザーに呼びかけた。

ツイッターでは多くのアカウントがカマウ氏のスレッドに「いいね!」とリツイートしていたが、全員が彼の発言に同意しているわけではないようだ。ツイッターユーザーのKoning_Marc氏は、この疑惑を「荒唐無稽な憶測」と呼び、反論した。さらに、別のツイッターrユーザーのFelipe Encinas氏は、これが事実であれば、取引所はBTCを持たずにショートできるようになるが、それは「起こりえない」と返信している。

仮想通貨取引所は、一部の取引所でこのようなことが起こる可能性を否定していない。しかし、LBankのエリック・ヘ会長はコインテレグラフに対し、次のように説明した。

「ユーザーのビットコインを売った取引所は、売ったビットコインを買い戻すことができなくなるため、市場は教訓を得る。このような取引所は必ず破綻するということだ」

さらに、大手仮想通貨取引所は、BTCが10万ドルの大台に乗ると信じている「確固たる信者」のため、他人のコインを売るような怪しいことはせず、買い増しをしていると説明した。

バイナンスもこの問題を重く見ている。バイナンスの広報担当者は声明で、取引所はユーザーの資金を同意なしに動かす権限はないとコインテレグラフに語った。バイナンス内では、ポジションを取らず、"ユーザーの仮想通貨は、取引所内で管理されているオフラインのコールド・ストレージに安全に保管・管理されている」と話した。