仮想通貨アナリストの一部は、待望のアルトコインシーズンが目前に迫っていると見ているが、実際の市場データは異なるシグナルを示している。
2025年はこれまで、ビットコイン(BTC)が2022年11月の弱気相場の安値から680%上昇した一方で、多くのアルトコインは低調な動きを続けている。テック株や金など他の主要資産が史上最高値を更新する中でも、アルトコイン市場は取り残された格好だ。
アナリストのアッシュ・クリプト氏はその理由として、「投資家が関税への懸念や地政学リスクの高まりを背景に、安全資産に資金を集中させている」ことを挙げた。
「現在、流動性は低リスク資産にしか向かっていない。しかし2017年や2021年を見ても、強気市場はいつもこうして始まる」
さらに、今後複数回の米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げが見込まれており、金融緩和が進めば「再びリスク資産に資金が戻ってくる」と予測。ビットコインとイーサリアム(ETH)が新高値を更新し、それに続いてアルトコインも上昇するとみている。
デジタル資産投資家のクリプト・ジェムズ氏も、米FRBが最後に流動性を注入した際にアルトシーズンが始まったことを示すチャートを共有した。
さらに、米証券取引委員会(SEC)による承認待ちのアルトコインETFが150本以上あることも、次の上昇相場の引き金になり得るとされている。
アルトコイン指標は依然として弱気水準
しかし、市場指標はこうした強気な見方を裏付けていない。主要なアルトコインシーズン指数はすべて弱気相場の水準にとどまっている。
ブロックチェーン・センターのアルトシーズン・インデックスは現在「100点中35点」で、7月以来の低水準となっている。
コインマーケットキャップのアルトシーズン指標はさらに低い「24点」となっており、「依然としてビットコインシーズンである」と報告している。 また、クリプトランクも「24点」、ビットゲットのアルトシーズン指数も「30点」と低調だ。
上昇するアルトコインは一握り
例外的に、BNB(BNB)やハイパーリキッド(HYPE)などが最高値を更新したが、大半のアルトコインは依然として数年来の安値圏にある。
ただし足元では一部銘柄に動きが見られ、BNB、ソラナ(SOL)、HYPE、ジーキャッシュ(ZEC)、ワールド・リバティ・ファイナンス(WLFI)が市場全体を上回るパフォーマンスを示している。
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