米司法省は12月18日、サイバー犯罪集団「ダークオーバーロード」のメンバーとされるネイサン・ワイアット被告が英国から引き渡され、米ミズーリ州において起訴したと発表した。起訴内容は、同州内の企業から個人情報など機密情報を盗み出し、仮想通貨ビットコイン(BTC)による身代金を支払わない場合、闇市場で公開すると脅迫したというもの。一方ワイアット被告は、無罪を主張しているそうだ。

法執行機関が国境を越えて協力

発表によると、ワイアット被告は、個人情報の窃盗、コンピューターに対する損傷、また関連する詐欺行為の実行・共謀などの容疑に問われているそうだ。米ミズーリ州の複数企業に対して実行しており、被害者には医療従事者や会計事務所などが含まれているという。同容疑者は2016年からダークオーバーロードの一員として活動しており、2017年11月に米連邦大陪審により起訴された。

米連邦捜査局(FBI)のリチャード・クイン捜査官は、ワイアット容疑者の交流と引き渡しは、FBIと英法執行機関との協力によるものと説明した。

「サイバー犯罪者は、刑事責任を逃れるため国境を盾にすることはできない。今回の事件は、FBIと国際的な法執行機関とが協力して、容疑者を裁判にかける方法の一例だ」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン