7月10日18時30分のビットコインは、1万3000ドル付近で推移している。他の主要仮想通貨が全面的にマイナスで推移する中、ビットコインは3%近く上昇した。アナリストの中からは「過去最高値は近い」という声も出ている。

(出典:Coin360「ビットコイン/米ドル(1日)」)

「ビットコインは”マクロのストーリー”で動いている」

米マーケット調査会社ファンドストラット代表のトム・リー氏は、10日にCNBCに出演し、最近のビットコインについて上記のような見立てを示した。例えば、米中貿易戦争が激化する中で避難通貨としてビットコインの価値が高まったというストーリーや米国のFRB(連邦準備理事会)の金融緩和路線でフリーマネーが増えてビットコインに流れるというストーリーだ。

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リー氏は、ヘッジファンドにとっても「マクロの論理」がビットコインを保有する理由になると指摘し、「ちょっとした保険として使えれば最高だね」と考える人が増えてきたと指摘。その上で「過去最高値も近い」と予想した。

また10日、ビットコインのマクロストーリーに拍車をかけるデータが出てきた。ニューヨーク連銀発表によると、景気後退を示す指標が2008年の金融危機以来最も高い水準に到達した

先日に発表された米国の雇用統計は堅調だったが、経済見通しの悪化が悪化すれば、FRBが今月の会合で利下げをする可能性ケースが考えられる。

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