ベンチャーキャピタル企業アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)は、ゲーミングや人工知能(AI)など複数のテクノロジーセクターへの投資を目的として72億ドルを調達したが、仮想通貨への追加投資は行わないという。
4月16日の発表によれば、同社の「グロース」ベンチャーファンドは、アーリーステージのスタートアップ企業に対する投資のための資金として最大の部分である37億5000万ドルを受け取る。また、「インフラストラクチャ」ファンドと「アプリ」ファンドにはそれぞれ12億5000万ドルと10億ドルが割り当てられる。
インフラストラクチャファンドは主にAI、コンピューティング、データ産業のチームへの資金提供に焦点を当て、アプリファンドは消費者、企業、フィンテック向けのアプリケーション開発者への投資に特化している。
残りの12億ドルは「ゲーム」ファンドと新たな「アメリカン・ダイナミズム」ファンドに均等に分割される。アメリカン・ダイナミズムファンドは、航空宇宙、防衛、安全、教育、製造業における米国の国益を支援する創業者や企業に投資する。
同社の45億ドルの仮想通貨特化ファンドは、追加の資金調達は行われなかった。
a16zの一般パートナーであり、ゲームズファンドワンを統括するアンドリュー・チェン氏によると、ゲームに特化した600万ドルは、第2のゲームフォーカスファンドを作成するために使用される。さらにチェン氏は、生成AIを統合したゲームへの資金提供に特に注力していると述べている。
「生成AIは多くの製品カテゴリを変革するが、特にゲームとインタラクティブエンターテイメントだ。ゲームが新しいコンピューティングプラットフォームのための新しいキラーアプリの推進力になっているのは驚くべきことではない」とチェン氏は語った。
この600万ドルの一部は、4月初旬に発表されたa16zのアクセラレータプログラムに使用される。このプログラムでは、7月下旬にロサンゼルスで始まる12週間のコースで、最大40のゲームスタートアップに75万ドルを提供する。
a16z共同創設者のベン・ホロウィッツ氏によれば、各ファンドは、そのファンドの成功の可能性を最大限に高めるために、独自の専門家を持つことになるという。「各分野は深い専門知識を要するため、例えばゲームとインフラストラクチャにわたって横断的にトレーニングしようとするのは賢明ではない」とホロウィッツ氏は語る。「AI基盤モデルを構築する創業者は、バイオテクノロジー治療を開発する創業者とは全く異なるネットワークと能力を必要とする」。
「適切な助け、適切なネットワーキング、適切な専門知識を持つ優れた投資家は、成功と失敗の間に大きな違いを生むことができる」ともホロウィッツ氏は語った。