仮想通貨(暗号資産)ビットコイン価格はコインベース上で19469ドルに達し、2017年12月のピーク以来の最高値を更新した。ビットコインは史上最高値を更新しようとしているが、注目すべき警戒ラインがある。

ビットコインが20000ドルで反落すると予想される理由はブルトラップ(強気派のわな)、レジスタンス、過密したデリバティブ市場の3点からだ。

(出典:トレーディングビュー「BTC/USD 15分足チャート」)

ブルトラップのシナリオ

3月にビットコインの下落を予想した仮想通貨トレーダー「Bitcoin Jack」はブルトラップのシナリオを描いている。

ブルトラップとは、相場が上方にブレイクアウト直後に価格が反転し、下落することをいう。遅れてきた買い手やロングホルダーの上昇予想に反して反落する現象だ。

(出典:ビットコインジャック「ビットコイン価格のトレンド」)

ビットコインが19200ドルから19300ドルのエリアで拒否された場合、Bitcoin Jack氏は反落の可能性を指摘。同氏は16000ドルが説得力を持つサポートレベルになると予想している。

2万ドルは重要なレジスタンス

ビットコインが20000ドルを突破すると、新たな天井を探す価格発見期に入る。20000ドルより上にビットコインを予想する過去のデータや証拠はないためだ。

ただ、ビットコイン価格は、これまでに多く業界幹部やアナリストが予想してきた価格帯に向かって上昇することになるだろう。多くの予想は25000ドルから10万ドルの範囲にある。

一度2万ドルを突破されると、売り手側は損害を被るため、2万ドルを積極的に守ろうとすることが予想される。

高い資金調達率

資金調達率が高いために、売り手は2万ドル以下のポジションを追加しようとするだろう。

大手仮想通貨取引所ではビットコインの資金調達率は0.05%〜0.1%で推移している。これはロングホルダーがショート側に手数料を支払っていることを意味している。

現在、資金調達率がポジティブであることを考えると、ショート側は2万ドル以下で積極的にショートしようとするだろう。

活発なOTC市場

しかしオンチェーンデータによると、OTC(店頭)市場は活発化しており、一気に2万ドルを突破するのではないかとの声もある。これはクジラ(大口投資家)や機関投資家がこの市場でビットコインを購入しているためだ。

(出典:CryptoQuant「ビットコインファンド・フロー比率」)

クリプトクオントのキ・ヨンジュCEOは2万ドルは突破する可能性が高いことを指摘している

「OTC市場はまだ活発だ。ビットコインファンド・フロー比率は数日前に3年ぶりの低水準となった。(中略)調整はあるだろうが、最終的に20000ドルを突破するだろう」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン