仮想通貨ビットコイン(BTC)暴落を2か月前に予見していた人物がいた。ブロックチェーン研究者で、仮想通貨業界を代表する教育者であるアンドレアス・アントノプロス氏だ。

『マスタリング・ビットコイン』の著者として有名なアントノプロス氏は、1月3日のポッドキャストの中で、景気後退やそのビットコインへの影響について語っていた。

不況によって干上がる投資家

「ほとんどの人が気付いていないと思うのは、少なくとも最初の段階では仮想通貨は大暴落することだ」と、アントノプロス氏は語っていた。

「大暴落する理由は、経済の他の部分と同様、多くのベンチャーキャピタル、企業投資、可処分所得から資金を捻出している個人投資家などが干上がってしまうからだ」

そのシナリオは、今週の相場を見ていた者からすれば、驚くほどに的中しているといえる。株式市場や原油、金といったコモディティ市場も下落する中、ビットコインは50%以上下落し、一時4000ドルを割るまでに至った

アントノプロス氏は、1月時点でそのようなシナリオを想定していたようだ。

「人々が恐怖にかられた時、不況が訪れた時、人々は投資から資金を引き揚げる。そして仮想通貨からも資金を引き揚げることになるだろう」

流動性の枯渇と仮想通貨暴落

アントノプロス氏は、流動性が枯渇してしまえば、仮想通貨の暴落が起きるだろうと語っていた。

「不況に陥った場合に起こる一次的な影響は、すべての流動性が枯渇することによって発生する仮想通貨の暴落だろう。これは不況の典型的な影響と症状だ」

アントノプロス氏によれば、その後、ビットコインが「安全な避難場所」として浮上する可能性はあるとしている。ただ、一般投資家にとっては投資対象としてなじみが薄いことが、価格安定の障害になる可能性がある。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン