マカオに本社を置く仮想通貨取引所Eirenex(https://www.eirenex.net/)が2019/4/23に初のIEOを実施した。IEO発表前から注目を集めていたEirenexは、2019/4/19にIEOを行うことを発表し、発表後には中国メディアなどで大々的に記事として取り上げられたこともあり、IEO販売当日は販売時間わずか2時間15分で完売した。

過去にも、多数のユーザーを抱える大手取引所が行ったIEOが即完売になることはあったが、新興取引所であるEirenex社のIEOが即完売となるのには快挙といえる。

ここで、「IEOとはなんなのか」「なぜIEOが注目されるのか」についてもここで簡単に説明していく。

 

IEO(イニシャルエクスチェンジオファリング)とは

IEOとは、ICOに似た資金調達方法だがICOには、プロジェクトの審査基準がないことや、詐欺プロジェクトの横行、資金の持ち逃げなどいくつかのリスクが存在していた。それに対してIEOとは、プロジェクトの審査、販売などを全て取引所が仲介に入って行うという方法だ。

取引所が仲介に入ることで、プロジェクトの審査と販売を取引所が仲介として入ることでICOの信頼性が高いのか低いのかを投資家が判断できるようになった。今回の場合、Eirenex社が自社トークンのENCをIEOすることになった。

 

IEOが注目される理由

IEOが注目される理由としては、上記で述べたようにプロジェクトの信頼性はもちろんだが、いくつかの取引所が過去行ったIEOのプロジェクトは大成功を納めている。成功例として大手取引所2社が行ったIEOを見ていこう。

 

♦︎BinanceがIEOしたBTT

2019/1/28 IEOプロジェクトを発表

トークン:BTT

発行枚数:237.6億枚

販売期間:13分25秒で即完売

上場:2019/1/31

結果:上場後IEO価格の最大7倍以上になり、約1ヶ月間は4~5倍で推移

BTTが上場してから現時点での動向を示している

♦︎HUOBIがIEOしたTOP

2019/3/26に実施

発行枚数:200億枚

1回目販売:3億枚 0.00117ドル/TOP

2回目販売:4.5億枚 0.00213ドル/TOP

3回目販売:7.5億枚 0.00255ドル/TOP

販売期間:全て10分以内に完売

結果:上場後、IEO価格の最大4.5倍になり数日は高い水準に留まっていた。

TOPのIEOから現在までのチャート

まとめ

以上のように、2018年から弱気な市場が続いていた中、上記2社のIEOは大成功と言えるプロジェクトとなった。Eirenex社は、4月から6月にかけて段階的に大きな発表を予定しており、今回のIEOの完売は今後発表される情報への期待値の現れともとれる。

現在発表されている情報としては、OTCやBTC FXのシステムをリリースすることが既に決まっており、今後金融商品を扱う独自サービスも展開していく予定だ。