南アフリカの国営電力会社のエスコムは、9日に大規模な計画停電の実施を発表。豪雨や発電燃料不足が原因だ。大規模停電を受けて、複数の鉱山会社が採掘活動の一時中止を発表している。

この発表を受けて白金(プラチナ)価格が上昇している。白金のニューヨーク先物価格は、1トロイオンス900ドルを下回っていたが、10・11日に大幅に値上がりし、947.40ドルまで上昇した。

南アフリカは、白金の供給の7割を占めているが、操業を止めた鉱山会社も出始め、白金の供給に支障がでるとの思惑がでているのだ。

2008年の深刻な電力不足の時には、1トロイオンス2000ドルを超えた。今回も白金の供給不足が長引くようだと、白金価格はさらに上昇するだろう。

供給不安による白金価格の上昇は、南アフリカランドにとって逆風となるので注意が必要だ。

南アフリカランド円テクニカル分析と相場見通し

今日の南アフリカランド円予想レンジ 7.3~7.45円

まずは、白金先物の価格を確認してみよう。

白金先物は、一目均衡表の雲を抜けて強い形だ。昨日の高値を抜けば、11月4日の高値959.90ドルが視野に入るだろう。

南アフリカランド円のチャートは以下の通り。

白金と対象的に、南アフリカランド円は上値が重い展開で、基準線7.41が上値抵抗になっている。この水準を抜いても200日移動平均線(7.45)を抜くのは難しいだろう。下落に警戒が必要だ。