アフリカのザンビアで仮想通貨規制導入に向けたテストが進行中だ。実際の仮想通貨の使用をシミュレートするテストが6月までに終了する予定である。

4月12日のロイターとのインタビューで、ザンビアの革新・科学・技術大臣であるフェリックス・ムタティ氏は、テストを実施する目的は、仮想通貨規制を策定する上で政府が「実際の世界で何が起こるかを見る」ためであると語っている。

ザンビアの中央銀行と証券監督当局は2月19日にテストを開始し、ムタティ氏は安全性とイノベーションのバランスを取ろうとしていると話している。

「仮想通貨の分野での私たちの主な目標は、デジタル決済に関するイノベーションと市民の安全性、特に仮想通貨が非常にボラタリティが高いことを考慮して、バランスを取ることである」

さらに、ムタティ氏は、仮想通貨が導入される前に、デジタルIDやほかのデジタルインフラが実装される必要があるとも語っている。

ザンビアの債務再編プロセスが「かなり遅れている」一方で、ムタティ氏はザンビアへの投資の妨げにはならないと主張している。

同氏は「ザンビアへの投資意欲が高まっているのを目の当たりにしている」とも言う。

ザンビアは、2020年の新型コロナのパンデミック時に最初にデフォルトしたアフリカの国である。別の4月12日のロイターの報道で、同国の財務次官であるフェリックス・ンクルクサ氏は、債務再編がさらに遅れると、マクロ経済改革から得た利益が失われる可能性があると述べた。

ムタティ氏が2月19日に仮想通貨規制のための技術テストを発表した際には、「デジタル決済プラットフォームを通じて、人々はデジタル金融サービスにより包摂されることになる」と述べていた。

彼はまた「仮想通貨は、ザンビアの経済において金融包摂の推進力と変革者となる」と付け加えた。

アフリカ地域の多くの国々が、近年仮想通貨の採用に向けて動きを見せている。たとえば中央アフリカ共和国は2022年4月にビットコインを法定通貨とし、仮想通貨の使用に関する規制枠組みを導入した