仮想通貨プロジェクト「ワールドコイン」は、認証を行っていないユーザーでもワールドコイン(WLD)トークンを予約できるようになった。

8月11日の発表で、ワールドコインプロジェクトは、ワールドIDを確認する前に、全ての人がWLDトークンを予約できるようにする予約機能を提供すると述べた。予約は12ヶ月間有効で、ユーザーは「オーブ」と呼ばれる虹彩スキャンデバイスを訪れて予約したWLDトークンを受け取ることができる。

ワールドアプリの予約機能 Source: Worldcoin

ワールドコインプロジェクトは、ワールドコインID、ワールドコインアプリ、ワールドコイン(WLD)トークンの3つの主要な要素で構成されている。虹彩をスキャンした生体認証データに基づくIDシステムを作成する意志があるユーザーは、WLDトークンで報酬を得る。

ワールドコインは、3年間の開発期間を経て7月24日に立ち上げられた。このプロジェクトは、将来的にボットと人間とを区別するためのグローバルデータベースを作成することを目指している。これは、人工知能(AI)が高度に発達し、インターネット上で本物の人間とボットを区別するのが難しくなるという予測に基づいたものだ。ワールドIDは、さまざまなサービスにアクセスするための人間のデフォルトのIDシステムとなる。

しかし、このプロジェクトを巡っては、多くのプライバシー懸念の声が挙がっており、各国の個人情報保護期間が調査を着手している。最近では、ワールドコインのデータ収集方法がケニアで問題となった。ケニア政府は、ワールドコインが虹彩スキャンなどの重要な識別情報をデジタルIDと引き換えに収集していることに懸念を示している。ケニアの他にも、このプロジェクトはアルゼンチンやイギリスでも規制当局の調査に直面している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン