トランプ家が関与する分散型金融(DeFi)プロジェクト「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLFI)」が、プロトコル保有の流動性から得られる手数料を用いたトークンの買い戻しとバーンプログラムを導入するガバナンス提案を発表した。
提案によると、イーサリアム、BNBチェーン、ソラナ上の流動性ポジションから発生するプロトコル手数料の100%を市場でWLFIトークンの買い戻しに充て、バーン(永久消滅)する仕組みを導入する方針だ。
このメカニズムが承認されれば、WLFIの流通供給量が減少し、長期的に保有を続ける投資家の相対的な持分割合が上昇することになる。また、プラットフォームの利用とトークンの希少性が直接的に結びつくと説明している。
「このプログラムは、WLFIの長期的な成長にコミットしていない参加者が保有するトークンを流通から取り除き、長期保有者の相対的な比重を高める」とプロジェクト側は述べている。
承認されれば、これは将来的にプロトコルの他の収益源を組み込む拡張的な買い戻し戦略の出発点となる見込みだ。コメント欄では大多数がこの提案に賛同している。
「バーン一択」の戦略
ワールド・リバティ・ファイナンシャルは、プロトコル保有の流動性から得た取引手数料を用い、市場でWLFIを買い戻し、そのトークンをバーンアドレスへ送付して循環供給から排除する仕組みを構築する。
WLFIアンバサダーのTespmoore氏は「提案はトレジャリー運営とバーンへの分割ではなく、バーンに全振りすることを支持している」と述べ、「50/50で分割する代替案も検討されたが採用されなかった」と付け加えた。
ただし、実際にどの程度の手数料が発生するのかが不透明で、供給への影響を見積もるのが難しい点や、手数料の全額をバーンに充てた場合にトレジャリーが緊急時にどう対応するのかといった不確実性も残されている。
創業者への巨額トークン付与
月曜には大規模なWLFIトークンのアンロックが行われ、246億枚が流通に追加され、トランプ家の保有額は50億ドルに達した。
同プロジェクトはこれまで、ドナルド・トランプ氏とその3人の息子(ドナルド・トランプJr.氏、バロン・トランプ氏、エリック・トランプ氏)を含む創業者の保有分はロックされたままだと説明していた。
現在、WLFIは総供給1000億枚のうち273億枚が流通しており、時価総額は66億ドルとなっている。
価格はピークから36%下落
WLFIの価格は今週のローンチ以降下落しており、短期売り圧力が問題となっている。今回のトークンバーン提案は、その対応策の一環だ。
WLFIは0.331ドルのピークから約36%下落し、0.210ドルまで落ち込んだ。その後0.229ドルで取引されており、日中で約30%安となっている。
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