イタリア籍の女性がビットコインで暗殺者を雇い元恋人を殺害しようとしたとして、デンマークにて6年の懲役の実刑判決をうけた。ロイター通信が伝えた。

 被告は今年3月、4.1ビットコイン(当時レートで約45万円相当)を暗殺請負人のウォレットに送付していた。ちなみに殺害は実行されず、元恋人は判決の言い渡しにも立ち会っている。

 ビットコインが持つとされる匿名性が犯罪者が送金に理由になっている。アルファベイやシルクロードなどの闇サイトでの取引にビットコインが好んで使われていた。またマネーロンダリングにも悪用されやすいという論者もいる。

 一方で、マネーロンダリング、テロリストへの送金やその他金融犯罪に大きく寄与しているのはビットコインではなく法定通貨や現金だという声も多い。また、取引がブロックチェーン上で記録されるビットコインには一般に思われているほど匿名性はないとする見方もある。

 最近、欧州電子通貨及びブロックチェーン技術(EDCAB)の創始者であるシアン・ジョーンズ氏は、最近の欧州議会委員会における会合で「仮想通貨が匿名性をもつという認識は神話にすぎない。主にマネーロンダリングに使われているという言論も誇張されており根拠に乏しい。過去の取引を遡ることができる特性をもつ仮想通貨はマネーロンダリングには非常に不適合」としている。