ハリウッド映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート 」のモデルとして知られるジョーダン・ベルフォート氏が最近のユーチューブの中で、ビットコインは「よりひどい愚者の理論(Greater Fools Theory)」に基づいて動いており、価格が0になる可能性もあるという見解を示した。
べルフォード氏によると、ビットコインを買う理由は将来的に「より愚かな者」がさらに高い価格で買うと信じているからだという。
「ビットコインに根本的な価値はない。全て次の人間の行動に基づいて動いている。全てのお金を失いたくないなら身を引くことだ。崩壊する可能性は高い。ただ崩壊し始めてから売り始めるのは遅い。その時には流動性がないだろうからね」
現在、最高値から約70%下落しているビットコインだが、同氏は「底値に近くもない」と指摘。一瞬で2000ドルや1000ドル、もしくは0になる可能性があると警告した。
ベルフォート氏は元株式ブローカーだったが証券詐欺で逮捕され、その後自伝を著すなど執筆業に転じた。「あまり誇りたくはないが、裏から世界を見て来た私は、この理論がどんなものか誰よりも分かっている」と述べた。
さらにビットコインが「2万ドルや8万ドル、100万ドルまで上昇すると予測している者」がいるが、「そんなことがある訳がない」と一蹴。そんな非現実的な予想をすることでしか騙せないだけだと批判した。その上で「こんな馬鹿げたことはやめて貯金をしろ。起業して一生懸命働け」と訴えた。
一方でベルフォート氏は、ブロックチェーンの可能性について信じており、いつかは素晴らしい仮想通貨も現れるかもしれないとみている。しかし、「ビットコインは違う」と強調した。
ビットコインの価格をめぐってはファンドストラットのトム・リー氏が年末までに2万5000ドルをつけると予測した他、香港の仮想通貨取引所ビットメックスのアーサー・ヘイズCEOは年末までに5万ドルに到達するとみている。
またビットコインに対する悲観論は少なくなく、5月にビル・ゲイツ氏は「ビットコイン投資はクレイジー、するなら空売り」と発言し、ウォーレン・バフェット氏はビットコインは「殺鼠剤を二乗したものだろう」と評した。