ビットコイン強気派であり、仮想通貨取引所ジェミニの創業者であるウィンクルボス兄弟は、足元での仮想通貨市場の上昇を受け、彼らの資産が14億5000万ドル(約1560億円)に達した。ブルームバーグが27日に伝えた。
ウィンクルボス兄弟は早い段階からビットコインに投資していたことで知られている。ブルームバーグによれば、今年1月時点の6億5400ドルから2.2倍にその資産が増えたという。
今回のビットコイン上昇でウィンクルボス兄弟が巨額の資産を築いたとなれば、皮肉な話になるだろう。今回の上昇の主な要因として挙げられているのは、フェイスブックによる独自仮想通貨リブラの発表だからだ。フェイスブックの創業者マーク・ザッカーバーグとウィンクルボス兄弟とは、フェイスブックのビジネスを巡って法定で争った過去を持つ。
今年5月のフィナンシャル・タイムズの報道によれば、フェイスブックが、ウィンクルボス兄弟の取引所ジェミニと会談を持ったとも伝えられている。ただ、FTは過去の確執から両社がパートナーとなることは「ありそうもない」とコメントしている。
シカゴにオフィス開設
ビットコインが上昇する中で、ジェミニは自社のインフラ構築を積極的に進める方針だ。
ジェミニは28日、自社の公式ブログで、シカゴに新しいオフィスを開設したことを発表した。ニューヨーク、オレゴン州ポートランドに続き、同社としては3つ目の拠点だ。発表によれば、シカゴのオフィスはエンジニアリングの経典とし、同社の取引プラットフォームの開発に注力することになるという。
発表の中で、タイラー・ウィンクルボス氏は、5月以降のBTC上昇により「仮想通貨の取引量と、世間の関心が高まっている」とし、安全で信頼できる機関投資家レベルのインフラを構築する必要性がより増していると述べている。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版