XRP(XRP)は先週の急落に続き、下落を拡大した。広範な仮想通貨市場でリスク回避ムードが強まっていることや、オンチェーン活動の低下が重なり、XRPは今後1〜2週間にわたり下落トレンドに留まる可能性がある。ただし、重要なサポート水準を維持できれば反転の可能性も残されている。

XRP投資家はリスク回避姿勢に

仮想通貨の恐怖強欲指数は、月曜に「中立」から「恐怖」ゾーンの46に低下した。30日前の「強欲」からも下落しており、投資家の警戒感が強まっていることを示している。

恐怖強欲指数 Source: Alternative.me

この恐怖感はオンチェーン活動の低下にも表れている。アクティブアドレス数は7月半ばの5万件から急減し、月曜日時点で約1万9250件にとどまった。アクティブアドレスは、XRP レジャー(XRPL)上でXRPの送受信を行うウォレット数を示す指標であり、大幅な減少はリスク選好の縮小と売り圧力の強まりを意味する。

XRPレジャーのアクティブアドレス数 Source: CryptoQuant

また、先物の建玉も109.4億ドルから77億ドルへと減少し、投資家の関心低下を裏付けている。建玉の縮小は投資家の確信の欠如を示し、短期的な下落トレンド継続の可能性を高める。

XRP先物の建玉 Source: CoinGlass

2.70ドルの防衛が焦点

ファンダメンタルズは弱いものの、テクニカル分析では2.70ドルのサポートを維持できれば反発の可能性が示されている。割り込めば2ドルへの下落が視野に入る。

XRPの価格チャートは、7月に3.66ドルの高値をつけて以来、日足で下降トライアングルを形成している。下降トライアングルはフラットなサポートラインと下向きのレジスタンスラインで構成され、強気相場後に現れると弱気転換のシグナルと見なされる。

現在、強気派は2.70ドルのサポートラインを守ろうとしている。この水準を維持できれば、価格は上部トレンドラインである3.09ドル突破を試みる可能性がある。ここは50日移動平均線(SMA)と0.618フィボナッチリトレースメントが重なる位置にあり、突破に成功すれば上昇モメンタムが確認され、3.70ドル付近までの上昇が見込まれる。

XRP/USD日足チャート Source: Cointelegraph/TradingView

逆に2.70ドルを割り込めば再び売りが強まり、最初の防衛ラインは2.6ドル(100日SMA)から2.48ドル(200日SMA)の需要ゾーンとなる。ここを失えば、数週間以内に2.08ドル付近まで下落し、現水準から25%の下落となる可能性がある。

清算ヒートマップによれば、2.70ドルで買い支えが入り、2.87ドルから3.74ドルのレンジには大規模な売り注文が集まっている。

XRP清算ヒートマップ Source: CoinGlass

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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