2016年には1億134万人のユーザー数に成長することが予想されているアフリカの一部の地域のモバイル決済市場の統計において、今後数年間でビットコインの利用数が成長するだろうという見方がある。

EYの2015年にアフリカで行われた魅力度調査によると、2013年から2014年にかけて費やされたアフリカへの資本投資は、136%増え1,280億ドルにまで急増し、外国直接投資によって18万8,400もの新しい雇用が生まれ、68%増加している。

南アフリカに拠点を置く、Chankuraの共同設立者、Thabang Mashiloane氏は、1,280億ドルのうち±13%はアフリカ国内へ送金、流入しており、母国の外で暮らすunbankedな膨大な数の人々は、多くのアフリカの国々でブロックチェーンやビットコインのインフラが整っていなかったことにより制限されてきたユースケースに解決のめどが立てば、今後数年で状況はよくなるだろうと語った。これはつまりモバイル決済がその土台になるということだ、とMashiloane氏は語っている―

 

「私はアフリカ大陸がトップクラスのビットコイン導入地域の一つになると信じています」

 

Mashiloane氏曰く―

 

「アフリカで成長しつつある銀行セクターであるモバイル決済には、そのメリットにおける最も重要な欠けた要素のうちの1つが含まれています。それはグローバルファイナンスへのアクセスです。ビットコインは、経済的なステータスや教育的背景に関わらず、アフリカすべての人々に力を与えることができます。ウォールストリートで株を購入することも可能でした。アフリカ在住の農家の方が、ビットコインやスマートコントラクトのエスクローサービスを利用して世界中の誰とでも何ら苦労せずに自由に取引を行うことが可能なのです。これはモバイル決済や従来の銀行システムだけでは以前には実現不可能なことでした」

モロッコ在住のブロックチェーン専門家Bellaj Badr氏によれば、ICE3Xや、南アフリカに展開しているBitX、アフリカ東西の地域に展開しているBitPesaなどのような多くの有望な土着のビットコインベース企業を生みだし仮想通貨の導入を加速させているコミュニティを持つ南アフリカやサハラ以南などの地域で急速にビットコインの利用が進むだろうとのことだ。

また、「私は、アフリカでビットコイン革命が既に起こり始めていて、アフリカがモバイル決済の分野で成功をおさめたのと同じように大きく成功するに違いないと100%確信しています」とも述べた。

Mashiloane氏はビットコインが既にアフリカにおけるモバイル決済市場を破壊しつつあり、次なるアフリカ金融事業インフラのバックボーンになるだろうと考えているようだ。

また、同氏はケニアを例に挙げ、アフリカの国々で従来の銀行業が競合することが出来なかった理由として、システムを導入するにはあまりにも費用がかかりすぎる点を指摘している―

「モバイル決済システムは銀行を始めるのに比べ70%も少ない費用で済みます。私は、ビットコインも同様のことがモバイル決済に対して行えると考えています―ビットコインベースの金融事業を始めるのは、モバイル決済事業を始めるよりもはるかに安くすみます。以前申し上げた通り、そのためには、支払い、送金、融資、インフラの構築など、金融界の政局を変え、既存のビットコインインフラ系の企業と提携することでブロックチェーンユースケースを促進するビットコインベースの金融事業を行う企業が必要になります」