仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)の価格は週末の予想外の上昇で26日には10272ドルの高値に達した。ビットメックスだけで7400万ドルのロングが3時間で清算されるなど、多くのトレーダーが油断したようだ。

(出典:Coin360 「BTC/USD 1日」7月27日 午前7時45分)

ビットコインが9700ドルから10200ドルまで急上昇した背景には2つの理由がある。それは過剰なレバレッジをかけたショートの清算と、価格が上がりすぎているアルトコインからトレーダーがいることだ。

BTC急騰でわかった利食いパターン

ビットコイン価格が上昇を始めると、主要なアルトコインやパフォーマンスが高いDeFi(分散型金融)トークンが低迷を始めた。イーサ(ETH)は322ドルから311ドルまで下落し、AaveやYFIなどのDeFiトークンも急落した。

(出典:Coin360 7月27日 午前7時45分)

主要なアルトコインの下落とビットコインの価格急騰はトレーダーが、最近起こったアルトコインの上昇から利益を得たことを示している。アルトコインの利益をビットコインに移したため、アルトコインが下落したことで、ビットコインの上昇トレンドを誘発した可能性がある。

例えばETHは7月23日の247ドルからピーク時には322ドルまで上昇。30%の利益となった。アルトコイン全体に強いセンチメントが働いているにも関わらず、投資家はビットコインに利益をヘッジするという慎重なアプローチをとっているようだ。

売りの大規模な流動化

ビットコインが10000ドルを突破した際、これは必要以上にレバレッジをかけた売り契約が清算されるきっかけになった。ビットコインが10200ドルに達したときに清算され、ビットメックスでの7400万ドルに達した。

ビットコインは5000万ドル以上のショートやロングが清算されることはこれまでにも多くあった。しかし、数時間間のスパンで発生するのはほとんどなかっただろう。

10000ドルのロングの大量清算は10000ドルから10200ドルが重いレジスタンスとして、依然機能していることを示している。足元では9900ドルを推移するなど、短い上昇となった。

投資家は短期的な動向に楽観的

ここ数週間でビットコインが大きく回復したことから、一部の業界幹部や投資家はビットコインやイーサに楽観的な見方を示している。

グレイスケールのバリー・シルバートCEOは26日未明、イーサの価格が280ドルのレジスタンスラインを突破した際に「準備はできているか」とツイートした。

さらに著名テクニカルアナリストのピーター・ブラント氏はビットコイン価格は史上最高値を更新し、最終的には5万ドルに到達すると予想。以下のように述べた。

「実際、私の頭の中にあるのはビットコインの大規模な対称トライアングルが過去最高値を指し、その後5、万ドルに向かうことだ」

しかし、いくつかの変数がビットコインの短期的な価格動向に影響を与える可能性がある。まずビットコインの資金調達率(ファンディングレート)はビットメックスで0.04%を超えると予想されている。これは平均の4倍近くの値だ。このことから市場の大半が依然ロングポジションを取っていると想定できる。

ETHについても資金調達率が0.1%を超えていることから、現在の上昇トレンドが過熱しすぎであることを示している。2月にはこの資金調達率が0.2%を超えた280ドルで反落した。

次に考えられるのは1万ドルは2019年10月以降、ビットコインの重要な心理的レジスタンスとして機能しているということだ。ビットコインが今回拒否された10200ドルは前回の高値である10473ドルよりも低い値となっている。

これはビットコインがまだ、レンジを抜け出していないことを示しているだろう。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン