先週から今週初めにかけて起きたビットコインの大きな下落は、上昇に向けた動きとして繰り返されてきたもののようだ。仮想通貨アナリスト達はすでに損失について分析を進めている。

ザ・ブレイクダウン・ポッドキャストのホストを務めるナサニエル・ウィットモア氏は12日、前回の価格高騰サイクルである2016年から2017年の間だけでも、今週の下落よりも大きな調整が6回起きていると指摘した。

BTC価格の調整は2017年にも発生

2017年は仮想通貨バブルの年として知られている。年間で1000%の上昇を達成する間に、複数のレジスタンスがあった。

ウィットモア氏は「興味深い事実だ。ビットコインは1000%の上昇を記録した2017年に、最近の28%下落よりも大きな6つの下落が起きている」とコメント。仮想通貨資産運用会社イキガイのトラヴィス・クリングCEOのデータを引用した。

(出典:ナサニエル・ウィットモア「2016年と2017年のBTC/USD相関図」)

長期保有者にとっては通常運転

長期スパンの投資家にとって、今回の下落は目新しいものではない。これまでに強気相場と同様の動きを繰り返している。

オンチェーン分析を手がけるエコイノメトリクスは11日、独自の比較チャートから「以前のサイクルでは20%から40%の下落は、底値に達するまで1日から1ヶ月の幅がある」と分析した

「もし押し目を待っているのであれば、下落は蓄積するチャンスだ」

(出典:エコイノメトリックス)

しかし同社は、歴史的にビットコイン全体の価格調整で、15%しか今回の下落以上のものは起きていないとした。

一方で、一部の仮想通貨強気派は今回の下落は買いのチャンスに過ぎないとの主張を繰り返している。

ザ・インベスターズ・ポッドキャスト・ネットワークの共同創設者であるプレストン・ピッシュ氏は「今朝の32000ドルというのが、2021年の年初から10%も上昇というのは信じられないね。しかし、これはどういう意味なんだろうか。もしこの異常なボラティリティに対応できないならばポジションを管理すべきだ。私は今朝の動きは大きな買いのチャンスだと捉えている」とコメントした。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン