ビットコイン(BTC)は3月14日のウォール街の取引開始時点で8万3000ドルを突破し、トレーダーは強気転換の条件を探っている。
BTC/USD 1-hour chart. Source: Cointelegraph/TradingView
RSIが「強気のダイバージェンス」
TradingViewのデータによると、BTC/USDは一時5%上昇した後、横ばい推移となった。
仮想通貨アナリストのRekt Capital氏は、日足BTC/USDチャートの状況を分析し、相対力指数(RSI)の動きが強気のダイバージェンスへと発展する可能性が高まっていると指摘した。
強気のダイバージェンスとは、価格が安値を更新する一方でRSIが高値を形成し、売り圧力の弱まりを示す現象だ。
「強気のダイバージェンスが形成される初期の有望な兆候が見られる」と、Rekt Capital氏はXへの投稿で述べた。
さらに、8万4000ドルを取り戻せば、価格がより確実に強気パターンを構築できる可能性があるとも付け加えた。
BTC/USD 1-day chart with RSI data. Source: Rekt Capital/X
別の投稿では、現在強気派が突破を試みている主要な水平レジスタンスラインについても指摘している。
「ビットコインは依然として青色のレジスタンスラインを日足で上回ることができていない。しかし、これまでの抵抗(下落の勢い)は徐々に弱まっている」と分析。「この抵抗の弱まりが続けば、ついに8万4000ドルのレジスタンスを突破し、サポートとして確立することで上昇トレンドが継続する可能性が高まる」とした。
BTC/USD 1-day chart with RSI data. Source: Rekt Capital/X
一方、マテリアル・インディケーターズの共同創設者キース・アラン氏は、21日間移動平均線(SMA)と200日間移動平均線(SMA)に注目。記事執筆時点で、21日間SMAは8万3740ドル、200日間SMAは8万6800ドルとなっている。
アラン氏はXへの投稿で「ビットコインは再び200日間SMAの奪還を試みる構えだ。しかし、持続的な終値がこの水準を超え、さらに21日間SMAでのサポート転換が必要になる」と指摘した。
BTC/USD 1-day chart with 21, 200SMA. Source: Cointelegraph/TradingView
また、マテリアル・インディケーターズの独自トレーディングツールを用い、強気の勢いが増している兆候があると述べた。
「トレンド予測のA1スロープラインが、モメンタムの変化を示している」とし、「まずは下降モメンタムからの反転が第一段階。ここから強気モメンタムが増加し、買い注文が上昇することで持続的な上昇を狙う必要がある」と説明した。
BTC/USD 1-day chart. Source: Keith Alan/X
金がビットコインを圧倒
一方で、S&P500は過去最高値から10%の下落を記録し、テクニカル的な調整局面に入った後、市場開始とともに一時的な回復を見せた。
その間、金(ゴールド)は1オンスあたり3000ドルを超え、史上最高値を更新。市場の不安定なマクロ環境を背景に、安全資産としての需要が高まっている。
ビットコインは対ゴールドでは長期的なトレンドラインを下回り、2025年の相対的なパフォーマンスの低迷が明確になっている。
XAU/USD 1-day chart. Source: Cointelegraph/TradingView
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。