トランプ政権下での米証券取引委員会(SEC)委員長候補としてウォール街の弁護士が浮上しているとの報道が、仮想通貨コミュニティ内で議論を巻き起こしている。伝統的な金融業界の出身であれば、アンチ仮想通貨の立場につながるのではないかとの懸念が一部で上がっている。
一方で、ウォール街での経験が仮想通貨規制において「思慮深い枠組み」をもたらす可能性があると期待する声もある。
11月7日のニューヨークポストの報道によれば、レヴィン・ナフタリス・アンド・フランケル法律事務所のパートナーであるリチャード・ファーリー氏が、トランプ氏の移行チーム中でSEC委員長候補として名前が挙がっているという。現在のSEC委員長はゲイリー・ゲンスラー氏であり、仮想通貨に対して厳しい姿勢で知られる。トランプ氏は選挙キャンペーン中から、ゲンスラー氏の交代を主張していた。
ファーリー氏は「最悪」の候補者?
トランプ氏が11月6日に次期大統領に選出されて以来、ゲンスラー氏の後任に誰がなるのかを巡って様々な憶測が飛び交っている。ファーリー氏を巡る報道は、仮想通貨コミュニティから賛否両論の反応を受けている。
「これまでのところ、トランプ政権下のSECトップとして名前が挙がった候補の多くは仮想通貨に友好的ではない」と、シネムハイン・ベンチャーズのパートナーであるアダム・コクラン氏は11月8日のX投稿で書いた。「ファーリー氏は最悪の部類に入るだろう。彼はRFKに雇われたウォール街の銀行弁護士だ」とコクラン氏はさらに語った。
「求めるべき人物はCFTCの『クリプトパパ』ことクリス・ジャンカルロ氏、SEC委員の『クリプト・マム』ことヘスター・ピアース氏、またはロビンフッドの法務責任者であるダン・ギャラガー氏だ」とコクラン氏は述べる。
ロイターは11月7日、事情に詳しい人物の話として、ギャラガー氏が現在、ゲンスラー氏の後任候補の最有力者であると報じた。
フォーリー氏は仮想通貨にとってポジティブ?
一方エコノミストのティモシー・ピーターソン氏は、ファーリー氏がゲンスラー氏の後任となる可能性についてコクラン氏よりも楽観的である。
ピーターソン氏は11月8日のX投稿で、ファーリー氏が伝統的な金融業界出身にもかかわらず、「彼の規制に対する見解は、市場の安定を維持しながらイノベーションを促進するためのバランスの取れた監視の重要性を強調している」と説明した。さらに、「これらの洞察は、仮想通貨規制のような現代の問題に拡張することができ、思慮深い枠組みの必要性を浮き彫りにしている」とした。
仮想通貨トレーダーのアディオス・キング氏は11月8日のX投稿で、「ファーリー氏は仮想通貨に対して公に立場を示していないが、彼の幅広い金融のバックグラウンドは現実的なアプローチを示唆している」と意見を述べた。
仮想通貨分野に詳しいジェイク・チェルヴィンスキー弁護士は最近、SEC委員のマーク・ウエダ氏がSEC委員長の有力な候補者であると語った。ウエダ氏は、現SEC委員長のゲンスラー氏の仮想通貨規制アプローチを批判していることで知られている。
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