イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン氏は、イーサリアムのロードマップにあるロールアップスケーリングの新たなマイルストーンに到達するなど、2023年に入り強気な姿勢を示している。

同氏は、3月に設定された次期上海アップグレードに組み込まれていたが、現在は削除されているイーサリアム改善提案 (EIP) 4884のロールアウトを2023年中に行うと明らかにした。

コインベースの元最高技術責任者、バラジ・スリニバサン氏が12月31日に投稿した、2023年の強気の理由を聞いたユーザーへの質問に対してブテリン氏は、イーサリアムのロードマップにある「ベーシック・ロールアップ・スケーリング」のマイルストーンに達することを楽しみにしていると述べた。

これは、「ザ・サージ(The Surge)」関連のEIP4884のロールアウトを意味するという。ザ・サージとは、シャーディングによるロールアップのスケーラビリティ向上を目指す技術ロードマップの一つ。

EIP4884は当初、上海とパッケージ化され、シャーディングのメジャーアップグレードの完全実装に先立ち、レイヤー2のロールアップスケーラビリティ「ザ・サージ」を大幅に強化する「プロト・ダンクシャーディング」を導入すると予想されていた。

ブテリン氏によると、これはロールアップが「少なくともステージ1まで、部分的にトレーニングホイールを外す」ことを意味すると述べ、「Ethereum Magicians forum」での11月22日の投稿を参照して、プロジェクトの技術の成熟度に基づいて「信頼モデル」の3段階を説明した。

ステージ0は、ブテリン氏が「フル・トレーニング・ホイール(補助輪)」を持つことに例えたもので、すべての取引がオンチェーンであること、ユーザーがオペレーターなしで資産を引き出す能力を提供することが要件とされている。

ステージ1、つまり「制限付き補助輪」は、スマートコントラクトで許可されたトランザクションを受け入れるか拒否するか、詐欺証明や有効性証明スキームなどのトランザクション検証方法と、そのプロセスを監督する統括セキュリティ評議会を備えていなければならない。

一方、ステージ2には「補助輪なし」で、2つの異なる不正証明、2つの異なる有効性証明、またはそれぞれ1つを備えなければならない。アップグレードはこの段階で許可されるが、30日以上の遅延が必要となる。