投資家情報を提供するリアルビジョンのラウル・パルCEOは仮想通貨(暗号資産)ビットコインの価格が長期的に47万6000ドルに達する可能性があると考えている。過去にモルガン・クリーク・デジタルのマーク・ユスコ氏も同様の予測を示しており、この価格に注目している投資家は多いようだ。

現在ビットコイン価格は9700ドル付近で推移しており、ビットコイン強気派のマックス・カイザー氏やユスコ氏のような投資家はある単純な2つのシナリオが実現すれば50万ドルまで上昇することを予想している。それは1つはビットコインが金市場を追い抜くこと、もう一つはビットコインが強力なエコシステムの中で運営されることだ。

パル氏は同様に時価総額が以下のように成長すると考える。

「ビットコインがエコシステムになり、その他のエコシステム全体を巻き込んでいくと我々は信じているが、そうだね。そのプロセスの中で10兆ドルという数字は簡単に達成可能だろう」

コインマーケットキャップのデータでは、ビットコインの時価総額は現在1770億ドル。金の時価総額は8兆ドルと推定されており、ビットコインはまだまだ金には及ばないが、これはビットコインがまだ成長段階にあるからとする声が多い。

(出典:howmuch.net「ビットコイン対伝統的資産」)

なぜビットコインは金と競合するのか

投資家やヘッジファンドマネージャーの数は増加しており、資産を増やすために伝統的資産に代替できるものを積極的に探しているようだ。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)の財政政策は米国の株式市場の今後のパフォーマンスに懸念を残している。それは長期的には大量の現金を刷る現在の政策が米ドルの切り下げにつながるのではないかということだ。

例えば今週初めには40億ドル以上の純資産を持つ米国のトップヘッジファンドマネージャーの一人であるポール・チューダー・ジョーンズ氏が、インフレに対するヘッジとして、ポートフォリオの少なくとも1%をビットコインに投資していると発言した

ピーター・シフ氏のようなベテラン投資家は、金が市場のボラティリティに対する最良の資産の一つであると頻繁に主張している。しかし、ファンジビリティや資産の持ち運びのしやすさなどの限界がある。

金は物理的な存在することによって輸送が制限されるのに対し、ビットコインはネットワーク上で透明性が高く、高速で、簡単に取引を送信して価値を移転することができる。

ビットコイン価格のムーンを発表

仮想通貨保管サービスを手がけるザポ(Xapo)のウェンセス・カサレスCEOは、中規模から大規模のポートフォリオではビットコインへのエクスポージャーを持つべきと指摘している

長期的には30億人以上の人々がビットコインを使い始めれば、100万ドルに到達すると予想している。

「私はビットコインの価格が7,000ドル×何人の人がビットコインを所有しているかという計算式によって価格が変動することに気づいた。つまり、もしその価格が維持され、30億人がビットコインを所有することになったら、21兆ドル(~7,000ドル×30億ドル)、もしくはビットコイン1つあたり100万ドルの価値があるということになる。」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン