中国の新型コロナウイルスの感染拡大懸念から、昨日の上海総合指数は1.41%、香港ハンセン指数は2.81%と大幅に下落した。その流れは欧州にも続き、さらに米国でも新型コロナウイルスの感染例がワシントン州で報告され、リスクオフの流れが強まった。

米国株市場では、NYダウが152ドル安と大幅に下落。「低リスク通貨」とされる円も買われ、ドル円は109.77円まで円高・ドル安が進んだ。米国10年債も1.769%と1.8%を割り込んでいるので、ドル円は上値が重い展開が続くだろう。

また、21日から米上院でトランプ大統領の弾劾裁判が始まった。共和党が多数を占める上院で有罪判決がでる可能性は低いものの、新たな事実が発覚する恐れもあるので、買い手控え要因になるだろう。

本日の経済指標では、24時の中古住宅販売件数に注目(予想543万件)。米国では新築市場よりも中古市場の方が規模は大きく、住宅市場の景気を測る上で重視されている。予想を上回る結果になれば、米ドルの買い材料になる。

ドル円のテクニカル分析と相場見通し

今日のドル円予想レンジ 

109.30~110.30円

今週末から中国の春節を控え、新型コロナウイルスの感染拡大懸念が強まっている。ドル円も上値が重い展開が続くだろう。下値のメドとして、一目均衡表の転換線(109.65円)・20日移動平均線(109.31円)が意識されるだろう。