米国と中国は貿易協議の「第1段階合意」の文書に署名した。中国は対米輸入を拡大し、知的財産の保護などが強化されている。発動済みの対中制裁関税は続く見通しだが、合意を受けて米景気の不透明感が薄れ、NYダウは90.55ドル高の29030.22ドルで引け、過去最高値を更新した。

しかし、合意内容に対して為替市場の反応は限定的で、5時54分時点のドル円は109.90円と7銭の円高ドル安。1日の値幅は、わずか23銭だった。米10年債利回りが1.783%と1.8%を割り込んでいることも上値が重い要因となっている。

本日は小売売上高(予想0.3%)・新規失業保険申請件数(予想21.6万件)・フィラデルフィア連銀景況指数(予想3.8)など重要な指標が発表される。中東情勢の落ち着きや米中合意の正式署名を終え、市場の関心は米国景気や今週から本格化している米国企業の決算に移りそうだ。

ドル円のテクニカル分析と相場見通し

今日のドル円予想レンジ 

109.50~110.50円

ドル円のチャートは強い形だが、なかなか110円台をキープできない。昨日の高値110.21円を抜くことができるかに注目だ。