米ウェストバージニア州で、スマートフォンとブロックチェーンを組み合わせた投票の実証試験が今月から行われている。

 28日のプレスリリースによれば、米軍内で登録されている有権者を対象に、新たに開発したブロックチェーンプラットフォームを使い、今月23日から5月8日の投票日まで実施する。予備選挙の投票をスマホなどモバイル端末から行うことができる。

 このプラットホームは2つの群の有権者に限定される。今回の事業は、ウェストバージニア州の州務長官オフィスと、技術提供を行うボーツ(Voatz)、タスク / モントゴメリー・フィランソロピーズ、ニューアメリカ、ブロックチェーン・トラスト・アクセレーター・プラットフォームの共同事業だ。

 プレスリリースでは次のように述べている。「このような実証試験は、米国では初めてものだ。携帯電話を使った投票のアプリケーションは、ブロックチェーン技術を活用し、間違いのない投票プロセスを実現する」

米国の選挙制度におけるアクセス性向上と信頼性強化のため、ウェストバージニア州のワーナー州務長官は、18年の予備選挙での携帯電話による投票の試験を実施するよう選挙課に指示した

 米国は、エストニアのような他の国に比べて、ブロックチェーンを活用した投票で遅れを取っている。エストニアは、投票や選挙実務の分野で他国と比較として、パートナーシップで先を行っている。

 プレスリリースの中で「ブラジルやエストニア、デンマーク、韓国、スイス。世界中の政府が、ブロックチェーン技術の統合を積極的に推進している」と述べる。

 今回の実証実験で、有権者に必要なものは「適合するアップルまたはアンドロイドのモバイル端末と有効な州または連邦政府のID」だけである。