第0章:本連載の執筆目的と概要

 

本連載の執筆目的


先日の分裂騒動を乗り切り、去る8月13日には46万円を超えるまでに高騰、ますます注目が高まっているビットコイン。しかし、ビットコインについて正確に理解をしている方は少ないであろう。筆者もビットコインに興味を持ち、ネット情報を中心に学習を進めてきたのだが、「これさえ読めばビットコインを理解できる」という情報が中々見つからず、骨を折った。
 

その学習の中で、「自分と同じようにビットコインに関心を持ちつつも中々理解が進まない」という方が多いのではということに気付き、それならば「これさえ読めばゼロからビットコインを理解することができる」という記事を書いてしまおうと思い、本連載を執筆することにした。

本連載は、「ビットコインについての知識が全く無い人も連載読了後にはビットコインついてある程度理解できるようになること」、「ビットコインについて興味を持ってもらうこと」を目指し連載する。

 

ゼロからビットコインを理解するのが難しいのはなぜか?

筆者が学習を始めた当初、ビットコインに抱いた印象は「難しい」の一言に尽きる。ビットコインを支える仕組み自体が難解なのはもちろんのこと、その仕組みについて理解を進めても全体像が見えてこない。学習を進める中でその仕組の複雑さ以外にビットコインを理解する上でのハードルがあるのではないかと考えるようになった。筆者の考えるハードルは、「そもそも何を理解すればいいのか」ということと、それを考える上で「適切な情報が少ない」ということの2点である。それぞれ簡単に説明していこう。

 

「そもそも何を理解すればいいのか」

ビットコインを理解すると言ってもビットコインには様々な側面があるので、一つの側面についてだけ理解を進めてもその全体像は見えてこない。例えば、ビットコインを支える技術であるブロックチェーンについて勉強を続けても、ビットコインがなぜ通貨として成立するのかわからない、といった具合にである。そこで本連載では、ある程度網羅的に、そして読者の関心の対象となるであろう「通貨としてのビットコイン」、「資産としてのビットコイン」、「ビットコインを支えるテクノロジー」「ビットコインの課題と今後」の4つの観点からビットコインについて説明していくことにする。

 

「適切な情報が少ない」

文字通りの意味で、現在ビットコイン関連の情報は、正しいのか正しくないのかわからない表面的な情報、もしくは技術的にフォーカスした情報ばかりで、初心者がゼロからビットコインを理解するのに適した情報が少なく、網羅的ではないということである。筆者自身、学習過程においてこの点は苦労した。そこで前述の通り、ビットコインについての知識が全く無い人もビットコインが理解できるよう適切な領域・深度で説明していく。

 

 

以上から本連載では理解すべき対象を「通貨としてのビットコイン」、「資産としてのビットコイン」、「ビットコインを支えるテクノロジー」「ビットコインの課題と今後」に絞り、それに対して適切な内容の記事を配信していくこととする。


 

本記事のまとめ

本連載の目的は、「ビットコインについての知識が全く無い人も連載読了後にはビットコインついてある程度理解できるようになること」、そして「ビットコインについて興味を持ってもらうこと」である。
 

今後の連載内容は、

  1. 通貨そのものへの理解を深めよう〜そもそも通貨・貨幣とは何か?〜

  2. 資産としてのビットコイン〜なぜビットコインに値がつくのか?〜

  3. 「ビットコインを支えるテクノロジー」

  4. ビットコインの課題と今後

である。

本連載はコインテレグラフジャパンの通常の翻訳記事とは別に週に1本のペースで連載していく予定である。少し長くなるかもしれないが、これさえ読めばビットコインについてゼロからある程度理解できるような連載をしていくつもりなので最後まで読み進めて頂けると幸いである。